Federated Authenticationとは?【シングルサインオン対応】
Federated Authentication(フェデレート認証)とは、Apple Business Manager(ABM)やApple School Manager(ASM)で使用されるシングルサインオン(SSO)方式の認証システムのことです。
Google WorkspaceやMicrosoft Entra ID(旧Azure AD)などの外部IDプロバイダとAppleの管理システムを統合することで、ユーザーは自分の学校・会社のIDでApple IDにログインできるようになります。
対応するAppleのプラットフォーム
- Apple Business Manager(ABM):法人向け
- Apple School Manager(ASM):教育機関向け
この2つの管理ポータルにおいて、Federated Authenticationを設定すると、Apple IDの作成・管理・使用がすべて外部IDプロバイダと統合された形で運用できるようになります。
Federated Authenticationのメリットとは?
✅ Apple IDの一元管理が可能
Google Workspace や Microsoft Entra ID で管理しているユーザー情報をそのまま AppleAccount に反映できるため、重複管理が不要になります。
✅ シングルサインオン(SSO)によるログイン簡素化
ユーザーは別途 Apple Account を覚える必要がなく、自分の学校や会社のアカウントでそのままログインできます。
✅ セキュリティの強化
SSO環境下では、二要素認証や多要素認証などの既存のセキュリティポリシーを適用できるため、より堅牢なアクセス管理が可能です。
✅ 自動アカウント作成(Just-In-Time Provisioning)
Apple accountが必要なタイミングで自動的に作成されるため、管理者の作業を大幅に削減できます。
対応しているIDプロバイダ(IdP)
2025年現在、AppleのFederated Authenticationが対応している主なIDプロバイダは以下の通りです:
プロバイダ名 | サポート状況 |
---|---|
Microsoft Entra ID(旧Azure AD) | ✅ 完全対応 |
Google Workspace(旧G Suite) | ✅ 対応(School Managerのみ) |
その他SAMLベースのIdP | ❌ 非対応(Appleの公式対応はなし) |
設定に必要な前提条件【導入ガイド】
ABM / ASM 側の要件
- ABMまたはASMの管理者アカウント
- ドメインの所有権確認(例:@yourcompany.com)
- SSO設定画面でのIDプロバイダ情報入力(メタデータURL、証明書など)
IDプロバイダ側の設定
- SAML 2.0対応
- エンティティID、リダイレクトURLなどApple指定の項目に対応
- フェデレーション用の信頼関係構築
Federated AuthenticationとManaged Apple IDの関係
ABMおよびASMでは、外部IDプロバイダと連携することで、**Managed Apple ID(管理対象Apple ID)**を自動作成・管理できます。
これにより、以下のような業務・教育環境での利便性が大幅に向上します。
- iPadやMacへのログイン
- iCloudストレージの利用(最大200GB/ユーザー)
- Appの配布や設定の自動化(MDMとの連携)
まとめ:Apple製品導入時はFederated Authenticationを活用しよう!
ABMやASMでFederated Authenticationを活用することで、Apple製品の管理が圧倒的に効率化されます。SSOによるユーザーの利便性だけでなく、セキュリティ・IT管理コストの最適化にもつながるため、教育機関や企業がApple製品を本格導入する際には、必須の機能といえます。
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